イオン 岡山 周辺 岡山後楽園に到着した代表団<G7会合閉幕>

岡山<G7会合閉幕>「倉敷は近代と伝統融合」

◇各国教育担当相 高く評価

 市民教育や教員の資質向上などを確認した共同声明「倉敷宣言」を採択し、15日に閉幕したG7教育相会合。各国の教育担当相らの記者会見では、宣言内容に加えて会場の倉敷市への感想も述べられ、「近代と伝統が融合している」と評価。市民らのもてなしに感謝の意を示した。

 この日午前に最終会合が開かれ、宣言がとりまとめられた。記者会見で、馳文部科学相は「宣言は実行しなければ意味はない」と力を込め、G7各国と協力して教員の国際交流を進めるなど、宣言にのっとったプログラムを来年度予算に反映させる考えを示した。

 倉敷の印象については、「大原美術館でフランスなどの作家の作品を見た。伝統が守られていながらも世界に開かれている」(フランス)。レセプションで目にした祭りばやしや和太鼓演奏に、「日本の若者たちが熱心に伝統、文化を守っていることに感銘を受けた」(イタリア)とされた。

 無事に会合が終了し、伊原木知事も記者会見。教員の資質向上が宣言に盛り込まれながら、県内では教職員の不祥事が続発していることに触れ、「再発防止に取り組んできたが、足りなかったと反省した」といい、「先生が意欲を持って教室に行けるよう応援できることを、色々な人たちに教えられた。宣言内容を読み、何ができるか考えたい」と述べた。

 伊東香織市長は「宣言が倉敷で出されたことを誇りに思う。学校訪問やレセプション会場で、子どもたち自身が倉敷の伝統や文化を発信してくれた。今後世界に目を向けることを期待する」と語った。

 ◇岡山後楽園の美 満喫
岡山後楽園に到着した代表団(岡山市北区で)


 その後、代表団は岡山市に移動し、伊原木知事の案内で岡山後楽園(北区)を散策。岡山藩主の居間として使われた「延養亭」から、園内で最も美しいとされる眺めを楽しんだ。

 能舞台では、狂言「神鳴かみなり」を観賞。空から落下し、腰を痛めた雷様が、針治療を受ける場面では、痛がるユーモラスなしぐさに一行から笑いが起きた。また、茶畑では茶摘みを体験し、集まった観光客らに手を振っていた。

 散策を終え、カナダ・オンタリオ州のリズ・サンダルス教育大臣が報道陣の取材に応じ、「園内の美しさとともに、岡山城も眺められるのが素晴らしい」とたたえた。会合を振り返り、「美観地区の歴史的な風景や、小中学校で見学した授業や剣道をカナダで伝えたい。岡山の人々の温かい歓迎に心から感謝している」と話した。

 知事は「東京だけではわからない本当の日本の姿を、岡山を通して知ってもらえたと思う」とした。

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G7教育相会合 倉敷宣言全文
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岡山<G7教育相会合>閉幕 次世代担う子育てる 参加者「成果」強調


倉敷市で開かれていた主要7カ国(G7)教育相会合は15日、閉幕した。参加した各国・機関の代表は終了後に記者会見し、テロや難民・移民問題などの国際的な課題の解決に向け、教育の新たな役割を示した「倉敷宣言」の採択など、2日間にわたった議論の成果を強調した。

 記者会見の冒頭、馳浩文部科学相は「G7と各機関で情報共有して連携し、次世代を担う子を育てたい」と述べ、倉敷宣言の実践を呼びかけた。

 来年もイタリアで開催されることが決まり、同国のステファニア・ジャンニーニ教育・大学・研究相は、倉敷会合での議論、宣言を引き継ぐ考えを表明。各国・機関と共に教員の国際交流を進め、教育環境の質が高まることに期待を示した。

 カナダのリズ・サンダルス・オンタリオ州教育相は、人種や宗教、いじめ、性的少数者への偏見など子どもを取り巻く問題に触れ、「多様な生徒が差別の対象にならない教育を目指す合意を得た」と議論を評価した。

 また、代表らは開催地となった倉敷市の町並みや、子どもたちが披露した伝統芸能などに対する印象も語った。フランスのナジャット・ヴァロ・ベルカセム国民教育・高等教育・研究相は「伝統と近代社会の文化が入り交じり、街を世界に開く意欲を感じた。再訪したい」と笑顔だった。

 各国代表らが会場入りした13日以降、周辺で目立ったトラブルはなかった。伊東香織市長は「倉敷では初の大規模な国際会議。世界に向けた倉敷宣言もまとめられ、世界に倉敷を発信できた」と話した。



 ◇後楽園散策 狂言の鑑賞や茶摘み楽しむ

 G7教育相会合を終えた各国の代表らは県内を離れる前に、北区の岡山後楽園に立ち寄った。園内を散策し、狂言の鑑賞や茶摘み体験などを楽しんだ。

 米国やカナダなどからの参加者の一行は、伊原木隆太知事らの案内で、歴代藩主が居間として利用した「延養亭」で景色を堪能した後、能舞台で狂言を鑑賞。日本の伝統文化の一端に触れた。

 カナダ・オンタリオ州のリズ・サンダルス教育相は「会合のため室内で過ごす時間が多かったので、散策できてとてもうれしい。カナダに戻ったら岡山での写真を見せ、魅力を伝えたい」と満喫した様子だった。

 伊原木知事は「倉敷とは違った趣があり、良かったと言われた。会合の経験を県政に生かしたい」と話した。
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